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Life in Progress

Bismarck鯖でおバカな日常を繰り返しているタルタルの、音楽と愛と欲望(?)に満ち溢れたFF11&リアル日記。
2024
04,26

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2004
05,20
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朝、会社の前の自販機でスパークリングティーソーダを買っていくのが僕の最近の日課です。
味が多少すっぱめなのが気に入らない部分でもあるんだけど、炭酸好き+紅茶好きの要望を両方満たす商品ってこれかなあ、とw
ティーソーダって時期によって全然出てない時期もあるんですよねー。。。

で、別にティーソーダの話を書きたいわけじゃなくて、問題はこの自販機の話。
朝たとえばソーダを買うと、「おはようございます。気をつけていってらっしゃい!」としゃべりやがるんですよ、こいつw
なんてコシャクなヤツ。。。ヽ(`Д´)ノ
まあ、いってらっしゃい、といわれても、目の前が会社なのでなんともorz
ちなみに、先程お昼に出かけたときに買ったときは、「また午後からがんばって!」でした。
なんだかすっごい機械に励まされてるのって複雑な気分^^;

でも、これの未来形で自分がイメージするのって、「バック・トゥー・ザ・フューチャー2」の1シーンだったりするんですよ。
デロリアンで2015年に向かった主人公が、ふとカフェに入ってコークを頼むシーンがあるんですけど、ウェイターさんは全部機械なんです。
んで、飲み終わった後は、足元に紙ノカップをくしゃっとやって投げると、勝手に掃除ロボットが出てくるという。
でも、このシーンって、すごく旧来のアメリカにおける奴隷制度なんかをふと喚起させられるシーンでもありました。
日本の場合のロボットって、どちらかというとドラえもんのように、意思を持つものとして捕らえられてきてる印象が強いと思うんスけどねぇ。

そんなわけで、先日読んだ森博嗣の「迷宮百年の睡魔」のレビューの前になぜこんなことを書いたかというと、上で書いたようなことというのが、微妙につながってくるからでして^^;
2114年、ジャーナリストのサエバ・ミチルとそのパートナーのロイディ(彼はウォーカロンというロボットです)と一緒に、イル・サン・ジャックという100年間取材禁止、かつ立ち入ることのできなかった島への滞在を許され、彼の地へと降り立ちます。
そこで見たのは、100年以上も前の慣習を守って生きているような、そしてイマイチ自分の欲求などが露にならない不思議な人々。
そして、そこで彼が見たことは、人が生きることの意味、人の根源がどこにあるのか−それに加え、ミチル自身に潜む秘密と呼応しあい、やがてとんでもない事実が露になっていく。

この作品は、もともと「百年女王の密室」という本の続編にあたります。
ミチルの一人称で語られるのが特徴で、シリーズには支配者である女王が必ず出てくるんですが、まるで散文詩のようなフレーズの数々が、なんとも心地よい作品だったり。

「一人が寂しいとは思わない。けれど、誰かと一緒にいられるということは、正直言って少し嬉しい。
大切なものがどこにも見当たらないとき、最後にはいつもポケットの中で見つかる、そんなときみたいに、少しは嬉しい。」

そんなちょっぴり感傷的にもなれる文章にプラスして、このシリーズでは、現在の社会が抱える生と死、そして人間の尊厳という問題を、ちょっとしたミステリーの中で暴き出す形を取っています。
個人的に今回の迷宮百年の睡魔で考えさせられた部分というのは、人が人たりえる部分がどこにあるのか、という点でした。

ウォーカロンのロイディが、前作に比べ、ずいぶん人間らしいやり取りになっていて、本当に微笑ましかったんですが、彼らウォーカロンは、あくまで機械なのか、それとも人間が機械なのか。
はたまた、機械は人間になっていくのか。
そして、それに加え、人の存在というのは体をもって言うものなのか、はたまたその精神(脳)なのか、その脳の中で作られる人格なのか。
こんな哲学的なテーマを、きちんとエンターテイメントとして楽しめる作品へと昇華させてる点が、僕がこの森博嗣の作品の一番好きな部分なのかもしれません。

個人的には、すごく気に入っていた前作よりもずっと好きな作品かもしれないや。
前作におけるあの不思議な、神話とも童話ともつかない雰囲気も大好きだったんですけど。
今回はどちらかというと、もっとこちら側に降りてきてるような気がする。
まあ、こちらがあの世界に慣れたせいもあるんだろうけど^^;
んで、何より、ミチルとロイディのかみ合ってないようで妙にしっくりくる会話がいいんだよなあ。
今回は、お遊びで入ってるのか、ロイディが妙にかわいらしいことを言うんですよねw
「まるで天使のようだ」と、真っ白な服を着たミチルに言って、慌てて「どうかしている」と自分で言うロイディを見てると、こんなロボットっていいなあとつくづく思うばかり。
そして、そのロイディのことを「パートナー」と呼ぶミチル。
この言葉には、その意味以上に深い意味があるものの、その表層の意味から取ってみても、改めて人が人たりえる部分ってなんだろう、って自身を問い直すいいきっかけになった本でした。

あ、ちなみに、すっごくオススメしたい本なんスけど、注意点がひとつ。
できれば、きちんと前作の「百年女王の密室」から読んで、それからここへたどり着いていただけるといいのかな、と。
個人的には、森さんの著作のシリーズを読んでない方にこそオススメしたい秀作だと思ってます。
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タレ
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ホストと言われるけど違います(´・ω・`)
趣味:
音楽だいすっき!
自己紹介:
Bismarck鯖でぼんやりと生きています。
音楽大好き(聞くのも弾くのも作るのも)、それなりに拘るけどがむしゃらは好きじゃない、PTは会話がないとつまんない・・・そんなヤツの日常ですが、よかったら見てやってくださいませっ。

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