2006 |
05,25 |
それは少し蒸し暑い昼下がり。
僕はアトルガン皇国の地を再び踏むことになった。
初めての東へのいざないは、緊張と混雑に彩られた船の旅から始まった。
そのときの喧騒と新しい潮の香りは、それからの慌しき日々を予感させないだけの静寂さに満ちていた気がする。
いざアトルガン皇国の入り口の白門へと降り立った僕が最初に出会ったのは、豪華絢爛の衣装を身にまとった一人のミスラだ。
「アンタの名前、ここにわかるように書いてくれるかい?」
ふとしたことから名前を教えてくれと言われ、書いた結果は思いもよらぬものだった。
半ば詐欺めいた始まり方ではあったけれど、それによって冒険者としては新しいステージに立ったことを自覚するには十分。
−かくして、僕は今日もアサルトと呼ばれる公務を請け負うため、公務代理店へと足を運んだのだった。
「タレット様ですね?お待ちしておりました。実はタレット様へお伝えすることがありまして・・・」
カウンターに辿り着いた僕を待ち受けていたのは、決まり文句とは少し離れた言葉だった。
僕は少し怪訝な顔を浮かべ、
「・・・オレ、何かした?任務は真面目に遂行してるはずなんだけど」と口を尖らせる。
すると、慌てたように、カウンターのヒューム族の男は首を横に振り、
「いえ、そうではないのです。実は本日だけは特別なアサルトをお願いしたく・・・」
と、いつもは誰もいないはずのカウンターへと僕を誘う。
そこへ踏み込んだ瞬間、ブイーンと低い振動が響き、見えない魔法壁によって音が遮断されたことを知った。
「タレット様を見込んでお願いがあるのです」
顔のそこかしこに傷を称えたその代理店の男は、僕に向かって一枚の紙を手渡した。
そこの写るは、目にかかるほどの鮮やかな金髪が印象的な一人のヒュームの姿。
少し跳ねた髪の下には、少し若く、整った顔が納まっていた。
「これは・・・?」
「我々がお願いしたいのは、ここに写っている男の追跡調査に他なりません。謎多き彼に接近してほしいのです」
「データはあるの?」
僕がそう尋ねると、その男は俄かに顔をしかめた後、
「正直なところデータは多くはないのです。分かっていることは二つだけ」と答えた。
ふー、とひとつ息をついた後、彼はもう一枚の紙を取り出す。
「名前はWatamihiro。職業は、貴方と同じモンクです」
「・・・なるほど。ランデブー地点は?」
「このヴァナディールではありません・・・だからこそ貴方にしかできない任務と申し上げました」
そして、次の言葉は僕に色々な波紋を投げかけたのだ。
「ランデブー地点は、ナゴヤシティ。時刻1300にターゲットがポイントA-8へ接近します」
「ナゴヤシティ、だって?」
その地名を聞いた瞬間、僕はこのミッションが特別なそれであることを意識した。
しかし、それは期待と葛藤との狭間でうごめく自身の心を顕わにする作業であることもよく分かっていたんだ。
だから、とりあえずささやかな抵抗をしてみることにする。
「しかし、モンクとモンクとでは分が悪いと思うよ。彼はヒュームだし、オレより体力ありそうな気がするけど・・・」
「何も戦うわけじゃありませんから。ご心配なら白魔道士でお出かけ頂いたほうがいいかもしれませんが」
言葉を返した彼は涼しい顔。
僕は、諦め顔で依頼内容をしたためた紙をゴブリン特製のカバンに詰め込み、無言で公務代理店を後にした。
背後で閉まった扉の音が、いつもよりもやけに大きなものに感じられ、僕は思わず首を竦めたのだった。
というわけで、綿花(´ω`)mihiroの管理人である綿さんとお会いしてきたのでしたw
以前より仲良くさせていただいていたのですが、なかなか一緒に遊ぶ機会がなく、1ヶ月ほど前に偶然にもお会いすることができたんですよね。
その際フレンド登録を交わしたんですが、僕が名古屋に行くという話から呑もうぜっということになりまして。
結果から言うと、初対面で緊張はしたものの、すごく楽しくて、約半日ほど時間を忘れて楽しんでいたというw
謎多きリアル綿さんとの遭遇の模様は次回の日記にて。
−待て、次号!(マンガの予告風w)
僕はアトルガン皇国の地を再び踏むことになった。
初めての東へのいざないは、緊張と混雑に彩られた船の旅から始まった。
そのときの喧騒と新しい潮の香りは、それからの慌しき日々を予感させないだけの静寂さに満ちていた気がする。
いざアトルガン皇国の入り口の白門へと降り立った僕が最初に出会ったのは、豪華絢爛の衣装を身にまとった一人のミスラだ。
「アンタの名前、ここにわかるように書いてくれるかい?」
ふとしたことから名前を教えてくれと言われ、書いた結果は思いもよらぬものだった。
半ば詐欺めいた始まり方ではあったけれど、それによって冒険者としては新しいステージに立ったことを自覚するには十分。
−かくして、僕は今日もアサルトと呼ばれる公務を請け負うため、公務代理店へと足を運んだのだった。
「タレット様ですね?お待ちしておりました。実はタレット様へお伝えすることがありまして・・・」
カウンターに辿り着いた僕を待ち受けていたのは、決まり文句とは少し離れた言葉だった。
僕は少し怪訝な顔を浮かべ、
「・・・オレ、何かした?任務は真面目に遂行してるはずなんだけど」と口を尖らせる。
すると、慌てたように、カウンターのヒューム族の男は首を横に振り、
「いえ、そうではないのです。実は本日だけは特別なアサルトをお願いしたく・・・」
と、いつもは誰もいないはずのカウンターへと僕を誘う。
そこへ踏み込んだ瞬間、ブイーンと低い振動が響き、見えない魔法壁によって音が遮断されたことを知った。
「タレット様を見込んでお願いがあるのです」
顔のそこかしこに傷を称えたその代理店の男は、僕に向かって一枚の紙を手渡した。
そこの写るは、目にかかるほどの鮮やかな金髪が印象的な一人のヒュームの姿。
少し跳ねた髪の下には、少し若く、整った顔が納まっていた。
「これは・・・?」
「我々がお願いしたいのは、ここに写っている男の追跡調査に他なりません。謎多き彼に接近してほしいのです」
「データはあるの?」
僕がそう尋ねると、その男は俄かに顔をしかめた後、
「正直なところデータは多くはないのです。分かっていることは二つだけ」と答えた。
ふー、とひとつ息をついた後、彼はもう一枚の紙を取り出す。
「名前はWatamihiro。職業は、貴方と同じモンクです」
「・・・なるほど。ランデブー地点は?」
「このヴァナディールではありません・・・だからこそ貴方にしかできない任務と申し上げました」
そして、次の言葉は僕に色々な波紋を投げかけたのだ。
「ランデブー地点は、ナゴヤシティ。時刻1300にターゲットがポイントA-8へ接近します」
「ナゴヤシティ、だって?」
その地名を聞いた瞬間、僕はこのミッションが特別なそれであることを意識した。
しかし、それは期待と葛藤との狭間でうごめく自身の心を顕わにする作業であることもよく分かっていたんだ。
だから、とりあえずささやかな抵抗をしてみることにする。
「しかし、モンクとモンクとでは分が悪いと思うよ。彼はヒュームだし、オレより体力ありそうな気がするけど・・・」
「何も戦うわけじゃありませんから。ご心配なら白魔道士でお出かけ頂いたほうがいいかもしれませんが」
言葉を返した彼は涼しい顔。
僕は、諦め顔で依頼内容をしたためた紙をゴブリン特製のカバンに詰め込み、無言で公務代理店を後にした。
背後で閉まった扉の音が、いつもよりもやけに大きなものに感じられ、僕は思わず首を竦めたのだった。
というわけで、綿花(´ω`)mihiroの管理人である綿さんとお会いしてきたのでしたw
以前より仲良くさせていただいていたのですが、なかなか一緒に遊ぶ機会がなく、1ヶ月ほど前に偶然にもお会いすることができたんですよね。
その際フレンド登録を交わしたんですが、僕が名古屋に行くという話から呑もうぜっということになりまして。
結果から言うと、初対面で緊張はしたものの、すごく楽しくて、約半日ほど時間を忘れて楽しんでいたというw
謎多きリアル綿さんとの遭遇の模様は次回の日記にて。
−待て、次号!(マンガの予告風w)
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