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Life in Progress

Bismarck鯖でおバカな日常を繰り返しているタルタルの、音楽と愛と欲望(?)に満ち溢れたFF11&リアル日記。
2024
04,26

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2006
06,12
(前編を未読の方は、こちらからどうぞっ)

スペシャル・アサルト実行の日。
アルザビから出航のプライベート船舶を乗り継ぎ、無事にたどり着いたのは、近代都市ナゴヤシティだった。
アルザビのそれとはまた空気の違った、どこか蒸し暑く、不思議な活況が感じられる街。
−俺は、10年ぶりにこの街に帰ってきた。

ターゲットとのコンタクト指定時刻は13時。
ナナちゃんと呼ばれるモニュメント像にて接触を図れとの指示だったな、と思い出す。
ナナちゃんというのは、高さ6メートルほどの女性をかたどった石像のことらしい。
獣人戦争の最中、この街を守り抜いた女神の肖像だと小さいころ子守唄のように聞かされた記憶がふと蘇る。
汗ばむ初夏の陽気が肌を包む中、俺はふと鞄からターゲットの情報を取り出してみた。
「若いヒュームの男か・・・歳に似合わぬほど拳の使い手としては優秀だとか」
ふと一人ごちた言葉が口からあふれ出したことに気が付いて、俺はふっと息を吐きながら苦笑いを浮かべる。
果たして、ターゲットは現れるのだろうか。

代理公社の話では、どうやらアサルト募集で公社が紹介した冒険者が俺とのことらしい。
ということは、彼は彼で請け負ったアサルトらしきものがあるはず。
俺は事前情報をあまり仕入れてこなかった自分の不甲斐なさに少し呆れつつ、周りを見渡してみた。
一人、二人と散らばる人々。
しかし、どうもターゲットらしき人物は見当らなかった。

そういえば、と俺は鞄の中から小型の機械を取り出す。
公社から連絡用にと渡された、クリスタル動力による携帯電話。
その電話が赤く点滅していた。
端末を開くと、そこには謎のメッセージがひとつ。
『ワタシ綿さん・・・貴方の後ろにいるの・・・』
思わず振り向くが誰もいない。
早速調査対象であることがばれてしまっただろうか、と思わず冷たい汗が零れ落ちた。

意を決して電話をかけてみる。
「・・・もしもし?」
流れ出た柔らかなバリトンは、事前情報に違わぬ穏やかさで、俺は少し安堵しながら彼と初のコンタクトを試みた。
「今日ご一緒させていくタレと・・・」
「タレさーん!待ってたんですよぅ・・・今どこですか〜?」
俺の声をさえぎるように、彼は人懐っこい声で俺に呼びかけたのだった。
見れば、正面に後ろ髪を少し立てた少年がうろうろしているのが目についた。
「ひょっとして白いシャツとか装備されてます?」
「あれ、ひょっとしてバレてる?」
そう言いながら頭をかく彼を見て、確信を持ちながら近付く。

−それが、ターゲットWatamihiroとのファーストコンタクトだった。


ターゲット:Watamihiro=通称、綿さんと呼ばれるその彼は、少年と言っても過言ではないほど若々しい雰囲気と爽やかさに彩られた好青年だった。
早速彼が請け負ったアサルトの内容を確認してみる。
「そういえば、今日はどういう目的のアサルトに・・・?」
「何言ってるの〜。タレさんと呑むに決まってるじゃないデスかっ」
意外な言葉にあっけに取られた俺は、一瞬息をついた後、公社に確認をしてみることにしたのだった。
「もしもし、なんかターゲットが俺と呑みたいとかって・・・」
「ああ、説明し損ねてました。とある冒険者が、一緒にナゴヤシティの街を調査したいという話を持ちかけたら、呑みたいという話になりまして・・・」
少し頭がくらくらする。
俺はとりあえず、ターゲットのことを調査すべく、少し遅いランチへと彼を誘った。

「女性ばかりデスね・・・」
「うん〜。緊張する?」
意外にも場慣れしてなさそうな彼の表情は少し意外だ。
事前情報にはなかったその言葉を俺はメモに書き付けながら、引き続き彼の調査を進めることにした。

足を運んだのは、Afternoon Teaという名前のお店。
その名の通り、ヴァナディール各地のお茶やお菓子が楽しめるお店で、俺が各ギルドの商談によく使う場所だった。
「そういえば、ダンスとかやってるんだっけ?」
「うん、ストリートダンスを・・・。最近大技ができるようになって」
少し照れた表情で、彼は運ばれてきたパスタを口に運ぶ。
HPが上がる食事をチョイスするのは、さすがモンクだと思いながらも、ふとその発言が引っかかった。
−つまり、メインモンクという情報とは裏腹に、隠れジョブとして踊り子を保有しているということか。
柔らかなその表情の裏に、激しい踊り子としての情熱が見え隠れするようで、俺は少しその表情を眩しく見やったのだった。
そして、調査を進めながら食事を口に運ぶ彼は、時折、「ヤバイっ、男女比が!!」などと怪しげな言葉を発しながら、敵に備えてキョロキョロとあたりを見渡す。
公社の入手していた情報では落ち着いたイメージがあったので、少し意外であると共に、その柔らかな笑みに俺も誘われるかのように微笑みが浮かんだのだった。


ターゲットが重大な事実を漏らしたのは、店を出た直後のことだった。
「ちょっと調べてみたいところがあるんだけど・・・実は詩人以外侵入できないところで」
「どういうこと?」
俺は怪訝な顔で彼のすっきりとした横顔をちらり見る。
彼は含み笑いをしながら、「タレさんも吟遊詩人にジョブチェンジしないと」と俺を促す。
モンクメインの自分にとっては少し躊躇もありつつではあったけれど、背に腹は変えられず。

彼と共に、駅前でプカプカと浮いていたNomad Moogleを介して、ダブル詩人体勢で歩みを進めたのだった。

たどり着いた場所は、昼間から夜のニオイを漂わせた、喧騒と酒に包まれた場所。
「ここは・・・」
俺がもじもじしていると、綿さんは手を引っ張り、
「歌うのはタレさんからっ」
とニンマリと人の悪い笑顔で手に何かを握らせた。

それを手にした途端、俺の人格がふと彼方へと飛ばされるのを感じた。
気がつけば、自分ではない自分が歌声を朗々と響かせていて。
冒険者へ【あやつる】を実行してきたということは、獣使いとしての腕も持ち合わせているのか。
いぶかしみながらも、そのあやつる状態が解けない俺は、いつもよりも少し甘い声でその空間に歌を響かせたのだった。
その手の中の機械は、どうやら人の声を増幅する効果があるらしく、サラウンド効果という追加効果も発動するらしい。
−しかし、その反面、ターゲットも負けてはいない。
朗読スタイルの呪歌を、まるで人が入れ替わったかのような声で紡ぎ上げる。
たしか西方の歌でラップといったのではないだろうか・・・少しふんわりとした雰囲気の話し声からは想像もつかない迫力溢れる声でのその歌に、俺は魅了されたのだった。

「ドリカムスキなのよね〜」
ふと幸せそうに漏らすターゲットの顔は、まるで邪気がなく、俺はふと公務を忘れて彼のその空気に自分もどこか不思議な安堵を覚えていた。
まるで天の塔で天井の星を読む瞬間にも似ているような気がして、俺はふと故郷のウィンダスを思い出して泣きたくなる。
静かに流れる時間の流れが少し愛おしくて、手にしたそのマイクという名の機械をきゅっと握り締めた。


やがて夜も遅くなり、ある程度ジョブレベルが測れたところで、俺は彼の合成の腕前を拝見することにした。
なんといっても、彼はバストゥークを代表する指折りの合成職人だと聞く。
「最近の合成食材とかで気に入ってるものは?」
と俺が探りをいれると、少し思案の上で彼はこう突然ナゴヤシティの夜空へと呟いた。
「・・・肉!」
「えっ?」
「お肉が食べたいー!」

ストリートを行きかう人々がさっと振り向き、気がつかないふりをした・・・かどうかはともかく、そんなターゲットと引き続きアサルトを進めるべく、バッファローの肉が豊富にそろったステーキハウス「アウトバック」へと潜入を計る。
残念ながら狩場が混んでいることもあり、一時的にアトルガン皇国でも人気の珈琲専門店へ避難したりもあったが、紆余曲折の末、我々は最終ミッション遂行地点へと到達した。
「むむむ」と突然声を上げるターゲット。
見ると、そこには大きなバッフォローがあられもない姿になっているのが見える。
既にたくさんの冒険者によって倒され、食材自体も既に調理されてしまっているようだった。
しかし、驚いたのはそのバッファローの肉のボリュームだ。
ヒューム一人でも扱いきれないのではと思うその量が、じきに俺たちを襲うことになる。そう、敵はバッフォローだけではなかったのだ。

ブルーミーオニオン



400グラムポークリブ



ホットチョコレートケーキ



どれも即死級のダメージな上にそれぞれが連携をしてくるのだから、冒険者には何より辛い相手。
俄かに厳しくなるHP残量。
しかし、隣で同じく厳しい状態に置かれている筈の彼は、意外にもそのような表情はおくびにも見せず、ただ笑って敵と向き合うだけだった。
「タレさん、二人で協力すれば大丈夫だから」
「うん、頑張って攻略しちゃおう〜」
俄かに形作られる連帯感がちょっとずつ敵を押しやり、俺は回復面でのフォローをしながら彼が活路を開くのを見守る。
やがて見事にバッファローを攻略。
ふーっと息をつく俺たち。
そんな戦闘の中で、先にも見た真摯な姿勢こそが彼の本質なんだと知り、俺はこの調査の打ち切ることを決意したのだった。


「楽しかったー!また遊びましょうネ」と別れ際に言葉を残すターゲット。
それはまるで本当の冒険の終わりと始まりのようで、俺は少し呆気にとられながら彼を見やる。
よく考えれば、半日以上一緒にいて、全然イヤじゃなかったんだっけ。
「そういえば半日も一緒にいたんだよねぇ」と俺。
それに言葉をついで彼はこうつぶやく。
「あっという間だったですよね・・・すごく短かった」

同じ冒険者として、同じ時間と空間を共にしたことが、これほど短く、そして濃く感じられたなら、それはひとつの絆と呼べるものではないのだろうか。
そんな相手に変な探りあいはもう要らない。
公務がどうとか関係なく、彼は大切な絆を紡ぐ一員たる人物だったろうから。
「それじゃ、また!」
やがて彼を乗せた地下鉄は遠ざかっていく。
光が遠ざかり、やがて闇に吸い込まれていくまで、俺はずっとその場所にて消え行く光を見つめていた。
 
 


 

ということで、大変お待たせしちゃった綿さんとのオフ模様。
先にFF小説風に書いちゃったので、その勢いでオフ模様も小説風に仕立ててしまいましたw
展開が限定的な上に、リアルとFFのネタを重ねるのが苦しかった〜('ω`;)

ちょっと補足として解説をw
■ナナちゃん人形
最初に書いたナナちゃん人形ってのは、名古屋駅の百貨店の前に鎮座する大きなマネキンのことです。
モデルらしく(?)長い手足が特徴で、シーズンごとに色々な姿に変わりますw
よく待ち合わせに使う人が多くて、僕も高校時代から使ってました。




■リアル綿さん
髪の毛がツンと逆立ってる若いにーちゃんって感じでしたw
爽やかーな好青年ですな!一応言っておこうw
が、カラオケしてるうちにだんだんと髪の毛が降りて、最後はストレートに。
髪の毛の量が多いらしく、降りてきちゃうのよね〜とのことで・・・家系的にハゲそうなオレには羨ましか〜www

ちなみに、後日プリクラを一緒にとったんですが、同級生とのプリクラみたいでした。
いや、原因は明らかにオレにあるのですがw某フレからは「タレちゃん、高校生みたい・・・」との言葉が。
綿さんの顔は完全にモザイクかけてますが、一応こんな感じで(手前がタレ)




■カラオケ
本文中にある通り、ドリカムを中心に進みましたとさw
お互い歌う曲に刺激を受けるってのはいいですねぃ。
オレが歌ったm-flo loves melody.&山本嶺平の「miss you」という曲が気に入ったみたいで、今度ラップパートで参戦してくれるみたい。
【楽しみ】【エキサイト】

■長靴と猫
ご飯を食べに行く前に、実は長靴と猫という名前の喫茶店にいったんです。
オレが高校のとき偶然出会ってから、ちょっぴり好きなお店で、いつも行くわけじゃないけど、たまーにお出かけしてたとこです。
店内は携帯も殆ど通じず、タバコもダメ。
基本的には純粋に珈琲を楽しむだけのお店で、店内はカワイイ猫のグッズでいっぱい('∀`*)
猫好きにはたまらないお店でしたとさw




■OUTBACK
アメリカンステーキハウスみたいなとこでしょうか。
とにかくおなかいっぱいになりたい男子はぜひっw女の子同士でも意外と楽しいと思うけど。
とにかくビッグサイズで、かつ味付けも豪快でオイシイんですよね。


その後、【エル不定】の管理人さんEmilyさんを拉致ってお誘いして、3人で飲んだりもしたんですが、それはまた別のお話。
ああ、ちなみにエミさん語録はたっぷりとあります。
一例をあげると・・・。
○羞恥心はないですよね?
○いればいるでヤルし〜。
○Mなので・・・。

−きゃー、恥ずかしい('ω`*)
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無題
よーしちょっとモルディオンに行きましょうか。
(´Д`)最後のは聞き間違いだったと何度言えb

全然声が出なく、酷い風邪を引いたといろいろ誤魔化しております。
早急に治さねばー
Emi: 2006.06/12(Mon) 16:42 Edit
そうだったのかっっ
> 獣人戦争の最中、この街を守り抜いた女神の肖像だと小さいころ子守唄のように聞かされた記憶がふと蘇る。

ナナちゃんにそんな秘密が……w

あと、カラオケ屋さんを把握したw
あやみ: 2006.06/12(Mon) 21:27 Edit
無題
と思ったけどカラオケ屋さんはナナちゃん付近じゃないのかっっΣ('-'ノノ

でも「長靴と猫」は把握したっっ
以前一緒に行ったことあるぉw
あやみ: 2006.06/12(Mon) 21:38 Edit
無題
>えみさん
だいぶ体調悪そうでしたね・・・。
ちょっと引っ張りすぎたかしらーと反省。
でも、次は例のあのアドベンチャーゲームを!
オレも何かお土産もっていきますw

>あやみちゃん
ナナちゃん、名古屋人にとっても不思議だよね・・・w
カラオケやさんはね、栄のJOYJOYにいきましたよ〜。
ってかあやみちゃんともカラオケいきたいっ。

そういや、誰と長靴と猫にいったか、思い出せなかったんだよなあ。
今ようやく謎がとけた!w
タレ: 2006.06/13(Tue) 12:23 Edit
無題
ナナちゃん人形,なつかしす!
さしゅ: URL 2006.06/26(Mon) 23:00 Edit

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タレ
性別:
男性
職業:
ホストと言われるけど違います(´・ω・`)
趣味:
音楽だいすっき!
自己紹介:
Bismarck鯖でぼんやりと生きています。
音楽大好き(聞くのも弾くのも作るのも)、それなりに拘るけどがむしゃらは好きじゃない、PTは会話がないとつまんない・・・そんなヤツの日常ですが、よかったら見てやってくださいませっ。

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